糖質制限と体臭?
糖質制限の弊害について改めて考える
本サイトでも何度か書かせて頂いている糖質制限ダイエットですが、これの長短は色々あれど本サイトではどちらかというと否定的な意見を書いてきました。
理由は、
・確かに短期間で痩せるけど、リバウントしやすく結局痩せにくい体質になる。
・脳の唯一のエネルギーである糖質をカットすると脳の働きが悪くなり、仕事勉強などあらゆる活動に支障が出る。
ということを言ってきました。
今でもこの方法に大賛成の方もいれば、反対を表明している医師も数多くいます。
今回は多くの方が気づいていない別の問題についてお話しします。
糖質制限すると体臭が強くなる
「体臭が・・・」なんて聞くと特に女性の方は強く反応されるのではないでしょうか?
知られていないと思いますが無視できない事実なのです。
もちろんこのダイエットを行う人すべてがそうなるわけではありません。
個人差やダイエットの方法によりかなりの差があります。
何が問題かというと多くの糖質制限ダイエットの指南の記事は「米/パン/パスタなどは控える。但し肉は遠慮せずに食べて良い」と書いてあるものが多いと思います。
テレビなどでも朝からステーキや焼肉を食べたりしても痩せたとか興味を引く番組が何度となく放送されてきました。
確かに痩せるという面では効果はあるのですが、肉を多く食べるという事は動物性の資質を多く採るということになります。
単に動物性脂質を採るのは良くないと言っているのではありません。
このダイエットでどういう事が起こるかを痩せる以外の面から見てみましょう。
1.糖質制限をする
2.脳の唯一のエネルギーである糖質(ブドウ糖)の摂取が激減するが、脳は絶対に必要なので代替えで補おうとする。
3.脳が体に代替品での糖質を作るように命令する。
4.体の脂肪を燃焼させてエネルギー源として使うように体が働く。
→ だから糖質制限ダイエットは痩せることが出来る。
5.この代替えエネルギーを作る時に肝臓ではケトン体という物質が作られる。
6.脳はケトン体をブドウ糖の代替えエネルギーとして使い活動を続ける。
ケトン体という物質は「アセトン」、「アセト酢酸」、「βヒドロキシ酪酸」の3つの物質の総称を言うのですが、代替えエネルギーになって万歳!というわけにはいかないのです。
動物性脂質は肝臓でのケトン体の生産を助ける働きがあるので、米やパンなどを制限しながら肉を食べればダイエットに効果的であることは間違いありません。
ではケトン体がどんどん増えるとどうなるか?ですが、決して「どんどん痩せてきれいになる」わけはありません。
ケトン体が増えるとどうなるかを列挙してみます。
●ある程度まで増えて、脳やその他で消費されないと当然余剰分が体に溜まっていき、体の代謝が低下して高血糖になってしまう。
●腎臓が糖分を排出しようと尿の生産を増やす(水分を出すため)→頻繁にトイレに行きたくなる→脱水症状となる→高血糖になる。
吐き気、嘔吐、目まいがしたりして重篤な症状になることもあり得る。
●ケトン体の3物資のうちアセトンが主な原因で口臭や体臭がきつくなることがある。
高血糖はとても恐ろしいですが、無理な糖質制限ダイエットをせずに適度に糖質(米、パンなど)を採るようにするなどしていれば滅多に深刻な事にはならないようです。
(ただし、高血糖を引き起こすような疾病を持っている人は要注意)
でも個人差は大きいのですが、口臭や体臭は極端な糖質制限ダイエットをしなくても強くなるという話しもあります。
太った、痩せたというのは他人から指摘されなくても体重計などでチェックできますが、口臭や体臭は自分では分かりにくいですし、他人も指摘しずらい点ですので非常に厄介です。
また口臭はともかく他人の体臭は許容出来る人と出来ない人の差が激しいので非常に頭を悩ませると思います。
本サイトでは積極的な糖質制限ダイエットを推奨していないのですが、チャレンジされる方は以下を気を付けて頂きたいと思います。
◆極端な糖質制限をしないこと。肉体的に非常に危険な事もある。
◆適度な運動はケトン体起因の体臭を抑える効果があるので、ダイエットも兼ねてある程度の運動を心かける。
◆体調に少しでも異変を感じたら糖質制限を中断して必要により医師の診断を受けること。
以上を注意されてチャレンジされる分には問題ないと思います。